ウツボグサ

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ウツボグサ
ウツボグサ(靫草・夏枯草) シソ科ウツボグサ属
多年草。日本各地の山野の道端や草地に生える。田舎では出会えるが都会では見る機会はない。和名は花序の形を矢を入れる靫(うつぼ)に見立てたもの。
普通の花穂は夏になると咲き誇るのにこの花は夏になると枯れて黒くなるので夏枯草(かこそう、かごそう)の別名がある。

夏至の期間の72候(24節句をさらに細かく5日単位に区切った区分)の初候で乃東枯(ないとう かるる)とあり、この乃東が夏枯草のこと。
漢方では花穂を乾燥したものを薬用に使う。夏の季語。

高さ   10cm〜30cm
花期  6月〜8月
2005年7月2日 八島ケ原湿原

うつぼぐさ 川霧さりし あかるさに   川島彷徨子
雨に揺れ 虹にゆれけり うつぼ草   堀口 星眠
うつぼ草 鐘の余韻も 一揆寺     久保 陽道
山二つ 影の相寄る うつぼ草     古舘 曹人