スイセン・水仙

 
 水仙はもともと地中海原産で、古くシルクロードを通って中国に入り、海流などに乗って日本へ来たとされている。したがって海岸に野生化して群生をなす。
 真冬から咲くので「雪中花」の別名をもつ。「陰の花、水仙に限る。賞美すべき花なり。」と称えられ正月の生け花にも利用される。可憐で気品があるので美少年や美女にたとえられてもいる。


海明り 障子のうちの 水仙花       吉川英治
水仙に 光微塵の 渚あり        水原秋桜子
水仙の 切り時といふ よかりけり    細見綾子

スイセン(水仙) ヒガンバナ科スイセン属
ヨーロッパ、地中海沿岸、北アフリカ、中近東から中国、日本に分布し30種もある。花は大きいもので12cm、花被片は横に広がり、副花冠はラッパ状またはカップ状になる。花色は黄色、白、朱赤など。
現在栽培されている主なスイセンは、ラッパスイセン、フサザキスイセン(房咲き水仙)、タイハイスイセン(大杯水仙)や八重咲水仙など。

花期:1−2月
花言葉:自己愛、崇高
1月 鎌倉にて 

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