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鮮やか芍薬
シャクヤク(芍薬) 花の宰相 ボタン科ボタン属

 中国北東部原産で、日本への渡来は平安時代に薬用植物としてはいった。
 初夏ややボタンに似た花を開く。牡丹の艶麗に比べると少し清楚な感じを受ける。花形は一重から八重、手毬咲きなどさまざまで花色も白、ピンク、赤、赤紫と華麗だが、一般的には一重の紅と白色が多い。
 古く、牡丹の「花の王」に対し、こちらは「花の宰相」として賞美してきた。中国北部原産であることからい「夷草」ともいい、花が艶やかで美しいことから「貌佳草(かおよぐさ)」ともいう。固く小さい蕾もかわいらしい。
 茎は一株に数本直立し、高さ60〜90センチ、葉は互生、羽状をなして数回分裂。初夏のころ、茎の頂上、または枝頭に美花を開く。根皮を薬用とする。初夏の季語。


花期:5−7月
花言葉:
はじらい、はにかみ
6月 深大寺植物園
白い芍薬スカーレットオハラ

シャクヤク・芍薬
(花の宰相)


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芍薬の 一ト夜のつぼみ ほぐれけり  久保田万太郎
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