58 サンシュユ(山茱萸) ミズキ科ミズキ属
高さ4〜10mの落葉小高木。朝鮮半島、中国原産で亨保年間に渡来。春、葉の出る前に黄色の小花が集まって咲き、庭に早春の華やぎをもたらす。果実は長楕円形で赤く熟し、薬用になる。別名ハルコガネバナ(春黄金花)、秋には楕円形の果実が赤く熟すのでアキサンゴ(秋珊瑚)ともいう。格調は高い。
花期:3−4月
花言葉:持続、耐久
3月 野川公園 花木
野川公園のサンシュユ

サンシュユ

野川公園春景色 彼岸とサンシュユ
 3月20日は春分の日。太陽は春分点に達し真東から昇り真西に沈む。昼夜の長さが同じとなり、まさしく春に突入する。彼岸はその前後3日の計7日間をさす。彼岸とは梵語(サンスクリット)の波羅のこと。迷いの世界である現世を此岸(しがん)というのに対し、悟りの世界、来世をあらわすのが彼岸(ひがん)。
この日、野川公園の三茱萸(サンシュユ)は春小金花(はるこがねばな)という別名のとおり春気分を引き立てるように明るく咲いていた。

毎年よ 彼岸の入りに 寒いのは  子規

(2005年3月20日)


黄昏の 山茱萸の色 まだ見ゆる  宮津昭彦
 山茱萸に 明るき言葉 こぼし合ふ  鍵和田ゆう子
山茱萸に 糸引く雨と なりしかな  福永耕二


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