春先に黄色く咲くレンギョウ
39 レンギョウ(連翹)・いたちぐさ モクセイ科
落葉低木。葉が出る前に4裂した2.5cmの黄色花をびっしりつける。葉は卵形、長さ4−8cmで対生する。枝は伸びて垂れ、土につくと根を下ろすので、いたちぐさの俗名がある。連翹の翹は伸びた枝に花のつくさまを鳥の尾にたとえたもの。
春先色のない山道や公園を連翹の群落が鮮やかな黄金色で覆う。近くの野川公園のレンギョウも壮観で毎年の楽しみの一つ。朧月夜にも情趣が深い。春の季語。薬効あり。

花期:3−4月
花言葉:希望の実現、かなえられた希望
4月 岩藏温泉

レンギョウ


連翹の 一枝円を 描きたり     高浜虚子
連翹や 真間の里びと 垣を結ばず  水原秋桜子
行き過ぎて 尚連翹の 花明り    中村汀女


連翹と桜と 清明と連翹(れんぎょう)
4月5日は清明(せいめい)。
24節句の一つで、彼岸が過ぎ、万物がすがすがしく明るく美しくなるころのことを清明いいます。新学期が始まり衣替えも行なわれ、さまざまな花が咲き乱れ花見のシーズンとなります。
この季節をあらわすことばに「玄鳥(つばめ)至りて 鴻雁北す 虹始めて見(あら)わる」があります。ツバメが南からやってくるころ雁は北へ帰り、雨の後に虹が出始めるという季節の表現です。最近の東京でつばめにはとんとお目にかかれませんが、近くの公園で桜と連翹の競演がありました。桜も連翹も夜がいい。おぼろ月夜には格別な情趣を味わうことができます。(2005年4月8日)

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