15 フデリンドウ(筆竜胆) リンドウ科
越年草。リンドウ科には晩夏から秋にかけて咲くものが多いが春先に咲く花もあり、筆竜胆、春竜胆、苔竜胆がそれだ。いずれも秋の竜胆より小型で桔梗色の花を開く。
本州から九州に分布。晴れた日に明るい草原や疎林内に青紫色のかわいい花を見つけられる。和名は花の閉じた花茎の様子から筆を連想してつけられた。リンドウは仲秋の季語だがこちらは春の季語。
花期:4−5月
花言葉:高貴
4月 霞丘陵

フデリンドウ

野川の筆りんどう ■フデリンドウ(筆竜胆)

テニス仲間の先輩から写真が届いた。近くの野川公園で「フデリンドウ」が咲いているという情報を聞きつけて撮ってきたという。「花が小さいのでなかなか見つけられない。そこに咲いていますよといわれても???」人間の小指ほどの大きさだけに腰をかがめて覗き込んではじめて見つけられる。この季節、少し山に入ればタチツボスミレ(立壺菫)やチゴユリ(稚児百合)などの小花に出合える。みな可憐で寂しげで、美しい。
(2005年4月27日)


春竜胆 咲く草むらの 空高し    石原八束
筆りんどう 摘んで東京 遥かなり  栗原米作
倒れ木の 臥す林あり 筆竜胆   石田波郷

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