菜の花と いふ平凡を 愛しけり 冨安 風生
菜の花の 昼はたのしき 事多し 長谷川かな女
菜の花の おもひのほかに つめたしや 甲田鐘一路
菜の花や 月は東に 日は西に 蕪村
![]() |
|
![]() |
■菜の花畑に入日薄れ♪ 田舎から都会に出てきた者にとっては遠い故郷を思い起こす春の菜の花畑です。「見わたす山の端霞深し 春風そよ吹く空を見れば 夕月かかりて匂い淡し」と続くのですが、なにか子供のころを思い出して感傷的になってしまいます。 満開の菜の花は明るい春の象徴で、その光景は「黄金をのべたるがごとし」とも表現されましたが、思いのほかの冷たさも内に秘めています。感傷とは別にこの日は「胡麻和え」にして食してしまいました。 (2005年4月16日) |